足跡10 

涼宮ハルヒの憂鬱 (角川スニーカー文庫) 涼宮ハルヒの憂鬱 (角川スニーカー文庫)  09/10/16
 『バッド・モンキーズ』は順調に読み終わり、『涼宮ハルヒの憂鬱』を読んでみる。思っていたよりも、SFど真ん中な話。個人的にはキャラ萌えはないのですけど、主人公の少年(キョン)の語りかたとかはうまいなぁと思います。シリーズ続けて読むと、ハルヒという存在についてもっとわかるのでしょうか。。。
 

Bad。

バッド・モンキーズ

バッド・モンキーズ

“あたしは悪を殲滅する組織の一員なのさ”殺人で逮捕された女ジェインは、精神科医にそう告げた。鮮やかなオレンジ色の銃で悪を葬る―それが自分の任務だと。標的=幼児連続殺人犯、連続男娼殺し、爆弾魔…ジェインの口から語られる悪との壮絶な対決。だが、彼女の告白は「真実」なのか?すべてを監視する「眼」、雑誌に隠された暗号、斧を持つピエロ…都市伝説の不安にアメリカン・コミックのクールネスを搭載、奇術師の周到さで仕立てた、超鋭利な一気読みハイパーアクション!最終章のめくるめく反転に瞠目せよ。

 殺人でつかまったジェインは、悪と戦う組織に所属していると主張していた。その組織の一部門の名は「バッド・モンキーズ」。真っ白い尋問室(ホワイトルーム)での精神科医との対話のなかで、ジェインは組織と関わり合うようになった過去を語りはじめる。「去年、世界貿易センタービルが崩壊した後にスカウトされたんだ。でも、ほんとうは、それが最初じゃないんだ」――。
 たしかに最後に“返し”はあるが、謎解き的な面白さはあんまりない。それよりも、そこに至るまでのアクション・事件・チープさを装う素材――などがこの小説の面白さの大半を占める。オレンジ色の銃、斧、こわいピエロ、マンドリル爆弾――。加えて、語り手への不信がそれを煽る。すべてが精神病者の妄想なのか、それともいくらかは真実なのか。
 個人的には、物理法則も無視したアクションにはちょっと引いたが、それまでの描写や語り方は面白かった。ペーパーバック仕様やこの装画が好きなかたは、本作の趣向も楽しめるんじゃないでしょうか。

足跡09 

バッド・モンキーズ バッド・モンキーズ  09/10/12
 用があって街中に出かけると、本屋に寄らないわけにはいかず、結局、先述の「知る楽」のテキストと『バッド・モンキーズを購入して帰ってきた。買い控え計画は、「すぐ読まない本は買わない/読んでから次の本を買う計画」に切り替えです。いつまでもつかわからないけど。とりあえず一冊に絞って買った本を読みつつ。。。

世界文学全集の番組。

 NHK教育で放送中の池澤夏樹の世界文学ワンダーランド
http://www.nhk.or.jp/shiruraku/mon/index.html
 河出書房新社より、個人編集の世界文学全集を刊行中の池澤夏樹が、その全集のなかから、いくつか取り上げて話をする番組。ところどころに朗読もはさまれる。10〜11月の毎週月曜夜10:25〜10:50。30分もない番組なので、そんなに見応えはないが、家にある本の解説を、テレビで見れるのがおもしろい。解説を文字で読むのと、話を聴くのではやはり違うし。
 残念ながら第一回は見逃してしまいました(この番組名、牧眞司『世界文学ワンダーランド』とタイトルかぶってるけど、いいのかな、とちょっと心配になる)。第二回は『マイトレイ』。これを見てて、マイトレイというタイトルの読み方のアクセントがはじめてわかったのでした。。。音はやはり聴いてみないとわからないものだ。
 ところで、世界文学全集のほうは、第一集/第二集・全24巻のうち、残り三冊の刊行が遅れている。残っているのは、ピンチョン、ギュンター・グラスナボコフ。グラスとナボコフは新訳のはずだから、時間がかかるのでしょうね。。。
 第22回配本『ヴァインランド』 2009年12月10日頃
 第23回配本『ブリキの太鼓』 2010年4月20日
 第24回配本『賜物』 2010年6月
 第3集 2010年7月刊行開始予定

探究この世界 2009年10-11月 (NHK知る楽/月)

探究この世界 2009年10-11月 (NHK知る楽/月)

足跡08 

サンキュー、ジーヴス (ウッドハウス・コレクション) サンキュー、ジーヴス (ウッドハウス・コレクション)  09/10/08
 図書館で借りてきた、ジーヴスものを読んでいる(ちなみにスタージョンの文庫もまだ途中…)。はじめての長編、といっても二冊目。なぜかというと、図書館にシリーズの最初のほうが置いてないからなのだけど、シリーズ後半ならどの館にもそろってるのは、なんで、なのかなぁ。普段行く館に置いていないだけで予約すれば最初のほうも借りられるのだけど。そういえば、桜庭さんはジーヴスと編集K島氏が瓜二つと読書日記に書いている。おもわず編集者ジーヴスと桜庭一樹の会話を想像してしまった。「その件につきましてはご変更なされたほうがよいかと思料いたします」「それは○○○でございます」…。う〜ん。。。
 最近、(買った本リストにチェックをしていて)家の未読本がXXX冊ほどあることが判明し、愕然とする。うすうす気づいてはいたものの(コレクションならともかく)読むために買っているので、少しは買い控えをしようかなぁと思っています(反省)。とりあえず消費に努めよう。でも本の情報を知ってしまうとついつい面白そうだなぁ、と惹かれてしまう。
 たとえば、早川書房のポピュラー・サイエンス『ザ・リンク』とか、翻訳ミステリーシンジゲートで紹介されているマット・ラフ『バッド・モンキーズ文藝春秋 10月の新刊 - 翻訳ミステリー大賞シンジケート )。『ザ・リンク―ヒトとサルをつなぐ最古の生物の発見』はヒト進化におけるミッシングリンク(進化の途中に予想される、だけど発見されていない生物)ではないかと思われるキツネザルに似た生物の化石にまつわる話。『バッド・モンキーズ』は殺人容疑者の女性と精神科医の対話からなるミステリ。面白そう。。。
 そうやって本が積み重なっていくのだ。。。

ザ・リンク―ヒトとサルをつなぐ最古の生物の発見

ザ・リンク―ヒトとサルをつなぐ最古の生物の発見

バッド・モンキーズ

バッド・モンキーズ

足跡07

書店はタイムマシーン―桜庭一樹読書日記 書店はタイムマシーン―桜庭一樹読書日記  09/10/05
 体調が整わないので、読みかけのスタージョンを一時停止して、読みやすい桜庭一樹の読書日記を読んでいた(これも読みかけだった…)。この日記は毎月Web(http://www.webmysteries.jp/sakuraba/)で読んでいるので、ひととおりは読んだはずなのだが、時間が経って改めて読むと、そういえばこんな話題あったっけ?というのもちらほら…あと(webにはない)脚注がおもしろいので好き。あとで見返すときに目的の本が見つからなかったりするので、巻末に索引をつけてくれれば便利、と思うけど、大変か。
 で、更新された今月のWebの読書日記を読んでたら、ちょうど『不思議のひと触れ』が出てきた。おお。

翻訳ミステリー大賞

 翻訳者が選ぶ翻訳ミステリー大賞というのが新設されたようで、
その支援サイト翻訳ミステリー大賞シンジゲートがオープンになっています。
 ↓↓↓↓↓↓こちら↓↓↓↓↓↓
 翻訳ミステリー大賞シンジケート

 書評家・編集者・翻訳者有志による支援サイト。コンテンツは土日を除く毎日更新ということで、これからが楽しみです。
 翻訳ものは好きなのだけど、ミステリに関していうと、古典はまだしも、最近のものは実はあまり読んだことがないので、この機会に面白いものに巡り会えるとうれしい。

※追記※ あとになってサイトをみたら、自分ではしたつもりのないトラックバックがされていて、調べてみたらブログの設定が自動で送るようになっていたようです。たいしたこと書いてないのに、来てしまった人すいません。。。